ガレージにホンダのトゥデイがやってきた!#5【ディスク化への道】その2
こんにちは!ゆーまんです。
今回はHONDA・TODAYのディスク化に必要なAF35ライブディオのフロントフォークを組み立てます。フロントフォークのオーバーホールは遥か昔にエイプのディスク化で作業した以来です。果たしてうまく完成するのでしょうか。
※作業は素人が行っています。参考にされる方は自己責任でお願いします。
▼前回のTODAYレストア&カスタムが気になる方はこちら
ディスク化に使うフロントフォークをオーバーホール
前回の作業でバラバラに分解して清掃したフロントフォークです。
ほとんどの部品はそのまま使用しますので、慎重に分解し、しっかりと清掃しておきましょう。インナーチューブに少し塗料が付着していますが磨いて落としました。
インナーチューブは少し点サビがありましたが問題ないレベルと判断して再使用します。
新品に交換するパーツ
フロントフォークに関してはほとんどが再利用できる部品なので、新品に交換するものは少ないです。
- 銅ワッシャー×2(フォーク底のボルトに付くワッシャー)
- ピストンリング×2(金属製のリング)
- トップキャップOリング×2(スプリングアッパーに付くゴム製のOリング)
- オイルシール・ダストシール×各2(アウターとインナーの間に入るシール)
- フォークオイル(好みのオイルを選びましょう)
部品点数は少ないですがオイルシールとダストシールのセットが片側1,500円前後します。まぁまぁ高いのでオーバーホールに踏み切るか迷うところですよね。
純正部品が到着
フロントフォークを組み立てる際に交換する新品パーツが届きました。
基本的にはゴムパーツ、クラッシュワッシャーです。シール抜け防止のCリングは特に問題なかったので再使用します。
一番高価なパーツは・・・やはりダストシール、オイルシールのセットですね。
フロントフォークの組み立て①【オイルシール】
まずはアウターチューブにオイルシールを入れていくのですが、新品の状態でそのままは入れづらいので保護も兼ねてグリスを塗布します。
グリスはいつも使っている「スーパーゾイル ラバーグリス」です。
アウターチューブにオイルシールを入れ込む
アウターチューブにオイルシールを入れ込みます。スムーズに入らず、ベアリングインストーラーの一部を使い、プラハンマーで叩いて無理やり押し込みました。
本来であれば新品のオイルシールの上に古いオイルシールを置いて、傷つかないように入れ込むのですが・・・私のフォークの場合、古いオイルシールが固着しており、外す際にバラバラになってしまいました。
古いオイルシールを無理やり外した関係でアウターチューブの内側に若干のキズが入ってしまいました。これも新品のオイルシールがスムーズに入らない原因のひとつなのかもしれませんね。
オイルシールを規定の位置まで押し込んだら、抜け防止のストッパーリングをはめ込んで完成です。
このストッパーリングは工具を使わず、手で簡単に入れることができます。入れ忘れてしまうとフォークストローク時にオイルシールが抜けてしまう可能性あるので注意しましょう。
フロントフォーク組み立て②【インナー組み立て】
インナーチューブにパーツを入れる前に、ダンパーにピストンリング、短いバネを装着しておきましょう。
インナーチューブの内側にはスプリングやダンパーなど細かいパーツが入っています。分解した手順と同じく組み上げていきましょう。
一番大きなスプリングは向きがあります。
スプリングの巻が細かい方が上(フォークのトップ側)です。逆に入れたことはありませんが、フォークのストロークに影響が出ることは確かでしょう。
古いフォークオイルがべっとりと付着しているので、パーツクリーナーでしっかりと洗浄しておきましょう。
インナーチューブを組み上げると画像のようになります。
インナーチューブ外側にグリスを薄く塗っておきます。アウターチューブに入れ込む際、スムーズに入るようにするのとシールを傷つけないようにするためです。
ついでにアウターチューブのオイルシールにもグリスを塗っておきましょう。
私はいつもの「スーパーゾイル・ラバーグリス」を使っていますが持っていない方はシリコングリスなどシールを保護できるタイプがおすすめ!
インナーチューブをアウターチューブに入れ込む
準備ができたらインナーチューブの上側を抑え(飛び出てこないように)アウターチューブにゆっくりと入れていきます。
シールを傷つけてしまうとやり直しになるので注意しましょう。よほど雑に入れない限り大丈夫だと思いますが・・・。
逆さまにするとインナーチューブからスプリング等が飛び出てくるので立てたまま作業を行います。
インナーチューブを入れ込めたら、フォーク底にあるボルトを外れない程度に締め付けておきます。
後ほどトルク管理をしますので、あくまで仮止めにしておきます。ワッシャーは必ず新品を使いましょう!このワッシャーが潰れて、パッキンとなりオイル漏れを防いでいます。
フロントフォーク組み立て③【ダストシール取り付け】
インナーチューブが無事に固定できたらダストシールを取り付けます。
ダストシールにラバーグリスまたはシリコングリスをしっかりと塗っておきます。
入れやすくするため、インナーチューブにも再度薄く塗っておきましょう。
インナーチューブのサビ防止にも繋がるのでグリスは塗っておいて損はありません。
今回のフロントフォークのダストシールは手であっさりと入れ込むことができました。手では難しい場合、シール打ち込み用の工具や適度な大きさの塩ビパイプなど使うと良いでしょう。
余談ですがエイプのフロントフォークを組み立てた際はダストシールを手で入れ込むことができず、適度なパイプで叩いて入れました。
フォーク底のボルトを規定トルクで本締め
仮止めしておいたフォーク底のボルトをトルクレンチを使ってトルク管理します。
確か20Nだったと思いますが心配な方はサービスマニュアルを参考にすることをおすすめします。適当にキツく締めすぎると次回取り外す時に物凄く苦労します。
フロントフォーク組み立て④【フォークオイル投入】
左右ともに組みあがったら、いよいよフォークオイルを投入します。
今回チョイスしたフォークオイルは「ヤマハ・サスペンションオイルG-10」です。なぜこれを選んだかと言うと・・・たまたまセールをやっていたから!
ということで、特にこだわりはありません。
ホンダ車にヤマハのオイルってどうなの?と感じる方はサービスマニュアルに記載しているホンダ純正フォークオイルを使いましょう。
フロントフォーク片側に入れる量は68mlです。
そんな細かく計量できるカップがないので、70mlでいきます。ちなみに使っている計量カップは100円均一で手に入れた品です。おそらく調理用ですが量れれば問題ありません。
フォークオイルにエアが入らないように静かにゆっくり入れていきます。
多少のエアは仕方ありませんが泡立つように入れないこと!
フォークオイルのエア抜きをする
フォークオイルを入れた後、入ってしまったエアを抜くためにインナーチューブを上下にゆっくり動かします。
空気を抜くようにゆっくり動かすことが重要です。エアが抜け切ったかどうかの判断は難しいですが、レースをやるわけではないので適当に終わらせます。
本来なら油面調整も行うのですが、量れる工具がありませんので量だけで判断しています。きっちり左右均等にしない方は油面調整も行いましょう。
フロントフォーク組み立て⑤【トップキャップ取り付け】
フォークオイルのエア抜きを終えたらフォークにフタをします。
金属製のトップキャップに付いているOリングを新品に交換してから取り付けます。結構固いので指で押して取り付けるのは難しいでしょう。
画像のように太いドライバーを当てて取り付けしました。このやり方の場合、チカラがズレてフォークが倒れないように注意しましょう。インナーチューブを押さえておかないと一緒に入ってしまいます。
2人いれば簡単な作業ですが、1人で行う場合は怪我のないように慎重にチカラを加えましょう。
取り外すときに物凄く苦労したトップキャップを支えているCリングも取り付けます。
こちらも作業自体は簡単なのですが、1人ではやりづらい作業です。2人いれば、1人が支えて、もう1人がCリングをハメるという役割分担ができます。
取り外す時とは打って変わって、取り付けはスムーズにできました。Cリングは劣化が少ないと判断して、再利用しています。
フロントフォーク組み立て⑥【オイル漏れの確認】
トップキャップの取り付けが完了したらフロントフォークの組み立ては完成です。
最後にオイルシール、ダストシールの取り付けがキチンと出来ているか?実際にフォークを動かしてオイル漏れやにじみが無いかチェックします。
動きがシブかったり、擦れるような感触があったり、オイルが漏れてくるようであれば、再度バラシて組みなおしとなります。今回はオイル漏れもなく、問題ありませんでした。
樹脂キャップを取り付ける
フロントフォークが完成したら最後に樹脂キャップを取り付けます。
こちらも新品を用意したかったのですが、廃盤となっているようでパーツが手に入らず・・・仕方ないので再利用する形となりました。
取り外し時に穴を開けてしまったので、水が入らないようにビニールテープで塞ぎ、取り付けしました。
今回活躍した工具
今回のフロントフォーク組み立て時に活躍した工具を紹介します。
アストロプロダクツ製:貫通プラスドライバー#3
フロントフォークのトップキャップの抜け防止Cリングを外す際に大活躍!
大き目のプラスドライバーの出番って意外と少ないのですが、無いと不便を感じることがあります。アストロプロダクツの店舗でセールをやっていた時に購入しました。
原付のフロントカウルを止めている大きなネジが3番のプラスドライバーを使う大きさですね。
アストロプロダクツ製:プリセット型トルクレンチ
小さいトルク管理ができるトルクレンチです。
5~25Nmで設定でき、細かいパーツのトルク管理が可能!エイプのエンジンボアアップ時にも使用しました。
まとめ
AF35ライブディオのフロントフォークを初めてオーバーホールしました。一般的な正立フォークと構造はほぼ同じですが、トップキャップの部分がネジ式ではないことに驚きましたね。基本的に分解しないことを前提に作られているような気がします。スクーターのフロントフォークもオーバーホールできるようになったのでいい勉強となりました!
次回はTODAYのステムをAF35ライブディオのステムに交換します。
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